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整骨院の開業で失敗する人の共通点5つ|廃業率の現実と対策

開業・独立

この記事でわかること

  • 整骨院の開業で失敗する人に共通する5つのパターン
  • 整骨院の廃業率と生き残りの現実
  • 失敗しないために開業前にやるべきこと
  • 開業に向いている人・向いていない人の特徴
高橋大輝
高橋大輝

「いつかは自分の院を」って思ってる柔整師は多い。でも正直、準備不足で開業して潰れていった先輩を何人も見てきた。失敗パターンを知っておくだけで、避けられるリスクは確実にあるよ。

整骨院・接骨院の開業は、柔道整復師にとって一つの大きな目標です。しかし現実は厳しく、開業後3年以内に廃業する整骨院は半数以上とも言われています。

施術所の数は全国で50,000軒を超え、コンビニよりも多い状態。保険請求の厳格化も進む中、「技術があれば何とかなる」という時代はとっくに終わっています。

この記事では、整骨院の開業で失敗する人に共通する5つのパターンを解説します。これから開業を考えている方は、当てはまっていないかチェックしてみてください。

まず知っておくべき:整骨院の廃業率

整骨院・接骨院の正確な廃業率は公表されていませんが、業界内では以下のようなデータが共有されています。

期間 廃業率(目安)
開業1年以内 約20〜30%
開業3年以内 約50〜60%
開業10年以内 約80〜90%

2018年の整骨院の廃業数は2000年以降で最多の85件を記録。柔道整復師の数は増え続けているのに、患者数は横ばいという構造的な問題があります。

これは「開業するな」という話ではありません。失敗のパターンを知り、準備を万全にすれば成功は十分に可能です。

整骨院の開業で失敗する人の共通点5つ

共通点1:経営計画を立てずに開業する

失敗する整骨院オーナーの多くが、まともな事業計画書を持っていません。

「院をオープンすれば患者は来るだろう」「技術には自信がある」——そんな楽観的な見通しだけで数百万円を投資してしまうケースが後を絶ちません。

最低限、以下の数字は開業前に計算しておく必要があります。

  • 月の固定費(家賃・人件費・水道光熱費など)
  • 1日に何人の患者が来れば損益分岐点を超えるか
  • 開業から黒字化までの期間と必要な運転資金
  • 最悪のシナリオ(患者が想定の50%の場合)でのキャッシュフロー

「技術力=経営力」ではありません。施術は上手くても、数字が読めなければ経営は成り立ちません。

共通点2:運転資金が足りない

整骨院の開業資金の相場は500万〜1,500万円(物件・内装・設備・広告費)。しかし、最も見落とされがちなのが開業後の運転資金です。

開業直後から患者が安定して来院するケースは稀です。黒字化するまでに6ヶ月〜1年かかることも珍しくありません。その間の家賃・人件費・生活費を賄える資金がなければ、キャッシュが底を突きます。

最低でも6ヶ月分の固定費+生活費を運転資金として確保しておくべきです。

高橋大輝
高橋大輝

僕の知り合いは開業資金800万円のうち、運転資金を100万円しか残してなかった。半年で資金ショートして閉院。「もう少し余裕を持っておけば…」って言ってたよ。

共通点3:立地選びを間違える

立地は整骨院開業の成否を分ける最大の要素と言っても過言ではありません。

よくある立地の失敗パターンは以下の通りです。

  • 家賃を抑えるために人通りの少ない場所を選ぶ → 認知されず、新規患者が来ない
  • 競合が密集するエリアに出店する → 価格競争に巻き込まれる
  • ターゲット層と立地がミスマッチ → 高齢者向けなのにオフィス街に開業、など

開業前には、半径500m以内の競合院の数、人口構成、交通量をリサーチしてください。

共通点4:集客・マーケティングをしない

「良い施術をしていれば口コミで広がる」——これは半分正しくて、半分間違いです。

確かに口コミは最強の集客手段ですが、口コミが発生するにはまず最初の患者が来なければなりません。特に開業直後は、積極的な集客が不可欠です。

  • Googleマイビジネスの登録と口コミ対策
  • ホームページ・ブログのSEO対策
  • SNS(Instagram、LINE公式アカウント)の活用
  • 近隣へのポスティング・チラシ配布
  • 開業キャンペーンの実施

集客にかける時間と予算を最初から計画に組み込んでおくことが重要です。

共通点5:保険依存から脱却できない

厚生労働省による保険請求の厳格化は年々進んでいます。不正請求の取り締まり強化、支給額の引き下げ…保険施術だけで経営を成り立たせるのは、もはや困難です。

成功している整骨院は、保険施術に加えて自費メニュー(骨盤矯正、パーソナルトレーニング、美容系施術など)を積極的に導入しています。

経営モデル 月売上イメージ リスク
保険施術のみ 50〜100万円 高(制度変更に弱い)
保険+自費のハイブリッド 100〜200万円 中(バランス経営)
自費メニュー主体 150〜300万円以上 低〜中(集客力が必要)
高橋大輝
高橋大輝

保険だけで食べていくのは、もう厳しい時代。自費メニューの導入は「やった方がいい」じゃなくて「やらないと生き残れない」くらいのレベル。

失敗しないために開業前にやるべきこと

1. まず他院で「経営」を学ぶ

施術スキルだけでなく、経営者としての視点を身につけてから開業しましょう。できれば分院長や院長経験を積み、売上管理・スタッフマネジメント・集客の実務を体験しておくべきです。

2. 事業計画書を作り込む

日本政策金融公庫の創業計画書テンプレートを使って、最低でも以下の項目を明確にしてください。

  • ターゲット患者層(年齢・性別・症状・ニーズ)
  • 競合分析(半径1km以内の院の数・特徴・価格帯)
  • 売上計画(月間患者数 × 客単価 × 営業日数)
  • 費用計画(固定費・変動費の月次シミュレーション)
  • 資金計画(自己資金・借入・返済スケジュール)

3. 集客の仕組みを開業前に構築する

開業日に「さあ、どうやって集客しよう」では遅すぎます。開業3ヶ月前からSNS、Googleマイビジネス、ホームページを準備し、地域に認知させる活動を始めましょう。

4. 自費メニューの設計を先に終わらせる

保険施術だけに頼らない経営モデルを最初から設計しておきましょう。どんな自費メニューを、いくらで、誰に提供するかを明確にしてから開業することが重要です。

開業に向いている人・向いていない人

向いている人 向いていない人
数字(売上・利益・コスト)に興味がある 施術だけに集中したい
集客や営業に抵抗がない 営業・マーケティングは苦手
リスクを取る覚悟がある 安定志向が強い
他院で管理職経験がある 経営の実務経験がない
変化に柔軟に対応できる 「保険請求で食べていく」前提で考えている

「向いていない人」に当てはまったとしても、今すぐ開業しなければいいだけです。まずは他院で経営経験を積み、集客スキルを身につけてから開業する方が、成功の確率は格段に上がります。

「開業は無理かも」と思ったら

開業以外にもキャリアの選択肢はあります。大手整骨院チェーンの管理職、整形外科、デイサービスの機能訓練指導員など、雇用されながら年収を上げる道も十分にあります。

「開業しなければ成功じゃない」ということはありません。自分に合ったキャリアパスを選ぶことが最も重要です。

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よくある質問

Q整骨院の開業資金はどれくらい必要ですか?
A一般的に500万〜1,500万円です。物件の取得費用、内装工事、施術機器、広告費が主な内訳です。これに加えて、最低6ヶ月分の運転資金を確保しておく必要があります。
Q自己資金はどれくらい必要ですか?
A日本政策金融公庫の創業融資を利用する場合、総額の3分の1程度の自己資金があると審査が通りやすくなります。例えば総額1,000万円なら自己資金300万円以上が目安です。
Q開業後、黒字化するまでどれくらいかかりますか?
A立地や集客力によりますが、6ヶ月〜1年が一般的な目安です。早い人は3ヶ月で黒字化しますが、1年以上かかるケースもあります。
Q保険請求だけで経営は成り立ちますか?
A不可能ではありませんが、年々厳しくなっています。保険請求の支給額は引き下げ傾向にあり、審査も厳格化しています。自費メニューとの併用が現実的です。
Q失敗した場合の借金はどうなりますか?
A個人事業主として開業した場合、借金は個人の責任になります。法人化していれば有限責任になる可能性もありますが、個人保証を付けている場合は法人でも返済義務が残ります。開業前に最悪のシナリオを想定し、撤退ラインを決めておくことが重要です。

まとめ:失敗は「知らなかった」から起きる

整骨院開業の失敗を避ける5つのポイント

  1. 経営計画書を作り込む — 「技術力=経営力」ではない
  2. 運転資金を最低6ヶ月分確保する — 開業直後に黒字は来ない
  3. 立地選びは妥協しない — 家賃を下げるために人通りを捨てない
  4. 集客の仕組みを開業前に構築する — 開業日が「集客のスタート」では遅い
  5. 自費メニューを最初から設計する — 保険依存は経営リスク

整骨院の開業は、正しい準備をすれば十分に成功できます。大切なのは「失敗する人のパターンを知り、同じ轍を踏まないこと」。この記事が、あなたの開業準備の一助になれば幸いです。

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高橋大輝
高橋大輝

開業は「ゴール」じゃなくて「スタート」。準備を怠らなければ、失敗は避けられる。焦らず、まずは足元を固めることから始めよう。

この記事を書いた人
だいちゃん
元柔道整復師。整骨院に8年勤務し院長代理を経験。自身の転職をきっかけに治療家のキャリア支援に目覚め、治療家キャリアLabを立ち上げ。現在は医療系人材のキャリアコンサルタントとしても活動中。柔道整復師・鍼灸師の「次のキャリア」を、データと実体験をもとに発信しています。

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