
僕も接骨院から整形外科に転職した柔道整復師です。最初は「医師の下で働くってどうなんだろう」と不安だったけど、チーム医療の安心感は想像以上でした。整形外科の求人事情、実体験をもとにまとめます。
整形外科への転職を考える柔道整復師にとって、「実際に求人はあるのか」「年収や待遇はどう変わるのか」は気になるところ。この記事では、整形外科の求人状況・仕事内容・年収・メリットとデメリット・探し方を厚生労働省データ(令和6年 賃金構造基本統計調査)と転職経験をもとにまとめました。
整形外科で柔道整復師は働ける?|需要と求人の現状
整形外科で柔道整復師が働くことは可能です。リハビリテーション部門やリハ助手としての採用が増えています。
整形外科が柔道整復師を採用する理由
背景にあるのは理学療法士(PT)の採用難です。柔道整復師は外傷処置に精通した国家資格者であり、物理療法やリハビリ補助を任せやすい。特にPTを複数名雇えないクリニック規模では、柔道整復師がリハビリ要員として重宝されています。
求人数の目安と採用が多い施設タイプ
| 施設タイプ | 求人数の目安 | 平均年収 | 採用条件の傾向 |
|---|---|---|---|
| 整形外科クリニック(〜19床) | 約1,200件 | 330〜380万円 | 実務経験1年以上が多い |
| 中規模病院(20〜199床) | 約600件 | 360〜420万円 | 外傷対応経験を重視 |
| 大規模病院(200床以上) | 約200件 | 380〜450万円 | PT・OTとの連携経験が有利 |
| 整形外科系グループ法人 | 約400件 | 350〜400万円 | 未経験可の求人もあり |
※ 求人数は主要求人サイトの公開情報をもとに算出(2026年5月時点)。年収は厚生労働省「令和6年 賃金構造基本統計調査」および各求人サイト公開データを参照。施設規模・地域により差があります。
クリニック規模の求人が全体の約半数を占めています。大規模病院は求人数こそ少ないものの、福利厚生や昇給の安定性で人気が高く、競争率は上がります。
整形外科での柔道整復師の仕事内容


整形外科ではリハビリ補助がメインの仕事でした。1日40〜50人の患者さんに電気治療や温熱療法をやるのはけっこう体力勝負。接骨院時代とは業務のテンポがまったく違いましたね。
リハビリ補助・物理療法がメイン業務
低周波治療器・牽引装置・ホットパックなどの物理療法機器を操作し、医師の指示のもとで患者に施術を行うのが中心業務です。接骨院のように自分で施術メニューを組む場面は少なく、治療計画に沿って動くのが基本。自由度は下がる分、判断に迷う場面が減る安心感があります。
骨折・脱臼の整復やギプス固定に関わるケース
柔道整復師法第17条により骨折・脱臼の応急処置は認められています。整形外科では医師の指示のもとでギプス固定の補助や骨折後のリハビリサポートに関わることも。ただし接骨院のように自分で整復を行う機会は施設によって大きく異なります。
接骨院との業務範囲の違い
接骨院では判断から実施まで一貫して行いますが、整形外科では「医師の指示→柔整師が実施」の分業体制。裁量は狭まる一方、レントゲン画像を見ながら症例解説を受けられるなど、臨床知識を深める機会は格段に多い環境です。
整形外科で働く柔道整復師の年収・給料

僕の場合、接骨院時代は月給25万円だったのが、整形外科に転職して月給30万円+賞与年2回になりました。年収ベースで70万円くらい上がった計算です。安定感がまるで違いますよ。
年収350〜400万円が相場|経験10年超で600万円台も
厚生労働省「令和6年 賃金構造基本統計調査」によると、柔道整復師を含む「その他の保健医療従事者」の平均年収は約430万円。整形外科勤務に限定すると、350〜400万円がボリュームゾーンです。
経験10年超でリハビリ室の主任クラスに昇格すると、500〜600万円台も視野に入ります。
接骨院・介護施設・スポーツジムとの年収比較
| 職場タイプ | 平均年収 | 月給目安 | 賞与 | 昇給率 |
|---|---|---|---|---|
| 整形外科 | 350〜400万円 | 27〜32万円 | 年2回(計2〜4ヶ月分) | 年1〜3% |
| 接骨院・整骨院 | 300〜380万円 | 23〜28万円 | なし〜年1回 | 歩合依存 |
| 介護施設 | 320〜370万円 | 24〜27万円 | 年2回(計1〜2ヶ月分) | 年1〜2% |
| スポーツジム | 280〜350万円 | 22〜26万円 | なし〜年1回 | 実績連動 |
| 訪問リハビリ | 340〜400万円 | 26〜30万円 | 年2回(計1〜3ヶ月分) | 年1〜2% |
※ 厚生労働省「令和6年 賃金構造基本統計調査」および各求人サイト公開データをもとに算出。施設規模・地域・経験年数により差があります。
整形外科は「毎月の収入が読める」安定感が強み。接骨院で自費売上を伸ばせば逆転の可能性もありますが、安定志向なら整形外科が有利です。
年収の詳しい内訳や年代別の推移は「柔道整復師の年収相場を詳しく見る」で解説しています。
賞与・昇給・福利厚生は病院系が有利
整形外科(特に病院併設型)は社会保険完備・退職金制度・住宅手当が標準装備。賞与も年2回・計2〜4ヶ月分が相場です。接骨院では賞与なし〜年1回が珍しくないため、年間トータルで数十万円の差がつきます。
整形外科で働くメリット・デメリット
| 項目 | 内容 | 接骨院との比較 |
|---|---|---|
| メリット:症例経験 | 医師の診断のもとで多様な症例を学べる | 接骨院は自己判断が中心 |
| メリット:勤務時間 | 日祝休み・残業少なめの施設が多い | 接骨院は夜間・土日診療あり |
| メリット:福利厚生 | 社保完備・賞与・退職金が標準 | 接骨院は施設差が大きい |
| デメリット:業務範囲 | 物理療法中心で施術裁量が限定的 | 接骨院は手技中心で自由度高い |
| デメリット:裁量 | 医師の指示に基づく分業体制 | 接骨院は判断から実施まで一貫 |
| デメリット:連携 | 医師・看護師・PT等との関係構築が必要 | 接骨院は少人数で完結 |
メリット1. 医師の診断のもとで症例経験を積める
レントゲン・MRI画像を見ながら「なぜこの治療方針か」を学べるのが最大の強み。接骨院ではX線撮影ができないため、画像診断に基づく判断力を養う機会は限られます。
メリット2. 勤務時間が安定しやすい(日祝休み多数)
診療時間は平日8:30〜18:00前後が一般的で、日祝休診の施設がほとんど。接骨院の土日出勤・夜20時営業に比べて、プライベートの確保がしやすくなります。
メリット3. 福利厚生が充実(社保・賞与・退職金)
社会保険完備・賞与年2回・退職金制度は病院系の標準装備。個人経営の接骨院で「国保・賞与なし」だった人にとっては、将来の安心感が段違いです。
デメリット1. 業務範囲が限定される場合がある
施設によっては物理療法のスイッチ操作だけで終わるケースも。面接時に「柔道整復師にどこまで任せるか」を必ず確認しましょう。
デメリット2. 接骨院ほどの施術裁量はない
医師の指示ありきの業務が中心のため、「自分の手技で治す」実感は薄れがち。手技へのこだわりが強い人は物足りなさを感じる場面があります。
デメリット3. 医師・看護師との連携に慣れが必要
医師・看護師・PT等との多職種連携が日常。接骨院の少人数体制に慣れている人は、最初の数ヶ月に苦労する可能性があります。面接対策は「整形外科の面接で聞かれる質問と対策」も確認しておくと安心です。
整形外科の柔道整復師求人の探し方3ステップ


整形外科の求人って、一般の転職サイトにはあまり出回らないんですよね。僕はエージェント経由で3件紹介してもらって、条件交渉までやってもらえました。自分で探してたときは1件も見つからなかったのに。
非公開求人が多い整形外科の求人を効率よく見つけるための3ステップです。
ステップ1. 治療家特化型エージェントに登録する
一般的な転職サイトでは「柔道整復師+整形外科」の求人は数十件程度。治療家専門のエージェントなら非公開求人を含めて数百件単位で保有しています。
ステップ2. 非公開求人で条件交渉を任せる
希望条件を伝えて非公開求人を紹介してもらいます。整形外科は「良い人が見つかるまで公開しない」スタンスの施設が多く、エージェント経由でしかアクセスできない求人が一定数あります。年収交渉もエージェントに代行してもらえます。
ステップ3. 見学・面接で職場の雰囲気を確認する
求人票だけで判断せず、必ず職場見学を申し込みましょう。「物理療法だけ」なのか「手技やリハビリにも関われるのか」は、現場を見ないとわかりません。柔道整復師の実際の業務内容・医師やPTとの関係性・患者数の3点を見学時に確認してください。
整形外科への転職で評価されるスキル・経験
採用面接で評価されるポイントは接骨院での臨床経験とは少し異なります。
| スキル・経験 | 重要度 | 習得・アピール方法 |
|---|---|---|
| 外傷対応の臨床経験 | ★★★★★ | 骨折・脱臼・捻挫の症例数を具体的に伝える |
| 物理療法機器の操作スキル | ★★★★☆ | 低周波・牽引・温熱等の使用経験を職務経歴書に記載 |
| チーム医療の経験 | ★★★★☆ | 他職種との連携エピソードを面接で語る |
| カルテ・電子記録の入力経験 | ★★★☆☆ | レセプト入力や電子カルテの操作経験があれば有利 |
外傷対応の臨床経験(骨折・脱臼・捻挫)
最も評価されるのは外傷対応力。面接では「年間何件の外傷患者を担当したか」を具体的な数字で伝えると説得力が増します。
物理療法機器の操作スキル
低周波・干渉波・牽引装置などの操作経験は即戦力の証明になります。接骨院で扱っていた経験があれば職務経歴書に記載しましょう。
他職種との連携経験(チーム医療)
介護施設での多職種カンファレンス参加経験や、スポーツ現場でのトレーナー・コーチとの協働経験があれば大きなアドバンテージです。
転職前に「辞めて後悔しないか」をじっくり考えたい人は「柔道整復師を辞めて後悔しないために」も読んでおくと判断材料が増えます。
よくある質問(FAQ)
整形外科の求人は未経験でも応募できる?
可能です。クリニック規模やグループ法人では未経験可の求人が一定数あります。ただし外傷対応経験がある方が評価は高く、接骨院で1〜2年の実務経験を積んでからの応募がおすすめです。
整形外科と接骨院どっちが年収高い?
整形外科は350〜400万円、接骨院は300〜380万円が相場。安定性重視なら整形外科、自費売上で上振れを狙うなら接骨院が有利です。
整形外科で働くのにリハビリ系の追加資格は必要?
必須ではありません。柔道整復師の国家資格のみで採用されるケースがほとんどです。PT資格やアスレティックトレーナー(AT)があれば選択肢は広がります。
まとめ|整形外科は安定志向の柔道整復師に向いている転職先
整形外科は年収350〜400万円・賞与年2回・社保完備と、安定志向の柔道整復師に向いた転職先です。医師のもとで症例経験を積めるのは他の職場にはない強み。一方で施術裁量は接骨院より狭いため、見学時に「どこまで任せてもらえるか」を確認することが入職後のミスマッチを防ぐカギです。
求人は非公開が多いため、治療家専門のエージェントに登録するのが最短ルートです。

整形外科は安定した環境でスキルアップしたい人に向いてる転職先です。僕も最初は踏み出すのが怖かったけど、動いてよかった。まずはエージェントに相談して、非公開求人をチェックしてみてください。


