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【ご注意】介護報酬は定期的に改定されます。本記事に記載の個別機能訓練加算の単位数・算定要件は2024年(令和6年)改定時点の情報です。最新情報は厚生労働省または各都道府県の窓口でご確認ください。
整骨院で働く柔道整復師がデイサービスへの転職を考えたとき、まず気になるのは「柔道整復師でも機能訓練指導員になれるのか」という点です。法的には問題ありません。ただし接骨院とは仕事内容が大きく異なるため、転職後に「思っていたのと違った」と感じるケースも実際にあります。デイサービスの仕事内容・転職のメリットとデメリット・求人の選び方を整理します。
デイサービスで柔道整復師はどんな仕事をするのか

デイサービス(通所介護)に配置される機能訓練指導員は、利用者の身体機能の維持・改善を目的とした個別訓練を担当します。厚生省令第37号(指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準)では機能訓練指導員として配置できる職種に「柔道整復師」が明記されており、整骨院からの転職でも資格要件を満たせます。
| 比較項目 | デイサービス | 接骨院・整骨院 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| 1日の担当人数 | 15〜20名 | 40〜60名 | じっくり関わりたい→デイサービス |
| 訓練・施術時間/人 | 20〜30分 | 5〜15分 | 丁寧に個別対応したい→デイサービス |
| 業務の種類 | 個別機能訓練・送迎補助・レクリエーション対応 | 保険診療・マッサージ・テーピング | 多様な役割を望む→デイサービス |
| 勤務時間帯 | 日勤のみ(7〜9時間) | シフト制・夜間対応あり | 日勤固定を望む→デイサービス |
| 土日休み | 設定している施設が多い | 土曜診療が常態化している院が多い | 家族との時間を優先→デイサービス |
| 年収相場 | 320〜420万円 | 280〜450万円(院規模による) | 給与の安定を重視→デイサービス |
| スキルアップの方向 | 介護福祉・ケアマネジャー資格方面 | 手技・施術の技術向上 | 介護キャリアを描く→デイサービス |
出典: 厚生労働省「令和5年度介護給付費等実態統計」「令和6年 賃金構造基本統計調査」をもとに作成
機能訓練指導員としての役割と業務範囲
主な業務は個別機能訓練計画の作成・実施・記録・評価です。利用者ごとに目標を設定し、歩行訓練・筋力トレーニング・ADL訓練を継続的に行います。2024年改定で加算(Ⅰ)イは56単位/日、(Ⅱ)は72単位/月に整理されており、柔道整復師はこれらの算定要件を満たせます。
接骨院勤務との仕事内容の違い|施術から個別計画へ
接骨院では急性外傷への対応と患者数をこなすスピードが求められます。デイサービスはその逆で、同じ利用者に週2〜3回継続的に関わり、3ヶ月・半年単位で変化を追います。「施術して終わり」ではなく、変化を記録・評価する業務が中心になります。
整骨院以外で資格を活かせる柔道整復師の転職先8選もあわせて確認すると、他の選択肢との比較がしやすくなります。
柔道整復師がデイサービスに転職する3つのメリット
| メリット | 詳細 | 整骨院との比較 |
|---|---|---|
| 勤務時間の安定 | 日勤のみ、残業少なめ。土日休みが取りやすい | 整骨院は土曜診療・夜間対応が多い |
| 給与の安定性 | 法人運営で給与体系が明確。昇給・賞与のルールあり | 個人院は院長裁量で変動しやすい |
| 利用者との関係 | 同じ人に継続的に関われる | 患者の入れ替わりが速く関係が浅くなりがち |
| 残業の少なさ | 月平均10〜20時間以内の施設が多い | 院によっては月30〜40時間超になることも |
| 有休取得のしやすさ | 法人化されておりルールが明文化されている | 個人院では取りにくいケースが多い |
出典: 厚生労働省「令和5年度介護労働実態調査」をもとに作成
土日休み・日勤のみで生活リズムが整う
通所介護は日中サービスのため夜間・深夜勤務はなく、土曜定休の施設も多い。週休2日・土日休みが実現すると、プライベートの時間が大きく変わります。
患者一人ひとりに時間をかけられるやりがい
1日の担当利用者数は15〜20名程度。接骨院の「1日40〜60名をこなす」ペースと比べ、1人あたりの対応時間が長くなります。同じ利用者に継続的に関わることで「3ヶ月前より10メートル余分に歩けるようになった」という変化を実感しやすく、施術後に「ありがとう」と声をかけてもらう機会も多い。接骨院で関係の浅さを感じていた人ほど、このやりがいに価値を見出すケースが多いです。
整骨院より給与が安定しやすい
介護施設は法人運営のため、昇給のルール・賞与の計算式・処遇改善加算の分配方法が整備されている法人が多く、収入の見通しが立てやすい。柔道整復師の年収のリアル(平均約430万円)と職場別データでも解説していますが、整骨院勤務の給与が低い職場からの転職であれば、デイサービスで年収が上がるケースもあります。
デイサービス転職の注意点とデメリット
介護業務・レクリエーション対応を求められるケース
デイサービスによっては送迎補助・食事介助・入浴介助・レクリエーション進行補助を機能訓練指導員が兼務するよう求められます。「機能訓練に専念したい」と考えている場合、入職前に「介護業務の比率はどれくらいか」を確認してください。機能訓練特化型の施設では分業されていますが、小規模施設では兼務が前提のところもあります。
接骨院の手技スキルが落ちやすい
デイサービスでは骨折・脱臼の整復や徒手検査を使った損傷評価の機会がほぼありません。転職から数年が経過すると「接骨院に戻ろうとしたとき手技の感覚が鈍っていた」と感じる人もいます。将来的に独立開業を考えているなら、デイサービスへの転職は慎重に判断する必要があります。
機能訓練加算の算定要件を理解しておく
柔道整復師が配置できる機能訓練加算の主な要件は以下です。
- 個別機能訓練加算(Ⅰ)イ: 機能訓練指導員を専従で1名以上配置し、個別計画を作成・実施。56単位/日
- 個別機能訓練加算(Ⅱ): 利用者の居宅を訪問して機能訓練計画を作成・見直し。72単位/月
出典: 厚生労働省「令和6年度介護報酬改定に関する審議報告」
柔道整復師はこれらの要件を満たせます。求人票の加算算定状況を確認することで、施設の方針と自分に期待される役割が把握しやすくなります。
デイサービスへの転職を成功させる求人の選び方

| 確認項目 | 確認方法 | 判断基準 |
|---|---|---|
| 機能訓練特化型か | 面接時に直接確認・見学 | 機能訓練指導員の専従割合が高い施設を優先 |
| 1日の担当利用者数 | 求人票・面接で確認 | 20名以下が理想。30名超は質が下がりやすい |
| 機能訓練加算の算定状況 | 採用担当者への直接確認 | 個別機能訓練加算(Ⅰ)算定施設を優先 |
| 介護業務の有無 | 職務記述書・面接で確認 | 機能訓練指導員と介護職が分業されているか |
| 月給と賞与の内訳 | 求人票・労働条件通知書 | 基本給+処遇改善加算の内訳を確認 |
| 資格手当の有無 | 求人票・面接で確認 | 柔道整復師資格手当(月5,000〜30,000円が相場) |
出典: 厚生労働省「介護事業経営実態調査」(令和4年度)をもとに整理
機能訓練特化型と介護一般型の違いを見極める
求人票に「機能訓練指導員募集」と書いてあっても介護業務の比率が高い施設もあります。面接で「1日のスケジュール」「機能訓練指導員の専従時間」を直接確認するのが最も確実な方法です。
給与相場と雇用形態の確認ポイント
正規職員の場合、月給20〜28万円(基本給)に処遇改善加算相当分(月2〜4万円程度)が加わり、賞与込みで年収320〜420万円が相場。非常勤は時給1,200〜1,600円台が多く、社会保険の適用条件も確認が必要です。
柔道整復師向け転職エージェントを使うべき理由
ハローワーク求人だけでは「介護業務の比率」「機能訓練加算の算定状況」「1日の担当人数」は判断しにくい。治療家系に特化した転職エージェントを使うと、担当者が施設に事前確認してくれるため入職後のミスマッチが減ります。総合エージェントより医療・介護・治療家系専門のエージェントの方が、施設の内情に詳しいコンサルタントに当たりやすい傾向があります。
よくある質問(FAQ)
デイサービスの柔道整復師の平均年収はいくら?
デイサービスで機能訓練指導員として働く柔道整復師の年収は320〜420万円が相場です(出典: 厚生労働省「令和6年 賃金構造基本統計調査」)。管理職に昇格した場合は450〜550万円台になることも。柔道整復師の年収のリアル(平均約430万円)と職場別データでは職場別の詳細データを確認できます。
整骨院経験のみでデイサービスに未経験転職できる?
整骨院での実務経験があれば転職は可能です。柔道整復師免許で機能訓練指導員の要件を満たせるため、介護系の資格は不要。ただし介護記録の書き方や利用者との関わり方に戸惑うことも多く、入職後に「介護職員初任者研修」(3〜4ヶ月)を取得する人も少なくありません。
30代の柔道整復師が転職を成功させる年代別の強みと進め方では年代別の転職戦略を整理しています。
デイサービス勤務の柔道整復師の将来性は?
高齢化の進展に伴い通所介護の需要は安定推移する見込みです。副管理者・管理者へ昇格するキャリアルートも現実的で、ケアマネジャー取得で居宅介護支援事業所へ移る選択肢もあります。手技スキルを伸ばしたい方には向きませんが、介護・福祉系キャリアを描く方には安定した職場環境です。柔道整復師の将来性と2030年に生き残る人の条件で業界動向を確認できます。
まとめ|デイサービス転職は「機能訓練特化型」を選べば後悔しにくい
デイサービスへの転職は、柔道整復師免許で機能訓練指導員として配置できる点で資格ハードルが低い。土日休み・日勤固定・利用者への継続的な関与というメリットがある一方、手技スキルが落ちやすい・介護業務との兼務が生じる可能性があるというデメリットも現実です。
転職を成功させる最大のポイントは「機能訓練特化型施設を選ぶこと」。求人票だけでは内情が見えないため、治療家系に特化した転職エージェントの活用が有効です。


