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女性鍼灸師の年収は「鍼灸師は稼げない」と一括りにされがちですが、実際は正社員・パート・美容鍼灸・訪問・独立といった働き方の選び方で数十万円単位で変わります。とくに結婚・出産を経ても続けられるかは、雇用形態と職場の制度に左右されます。
厚生労働省「令和6年 賃金構造基本統計調査」や各種求人サイトの公開情報をもとに、女性鍼灸師の平均年収と男女差、働き方別の比較、続けるコツ、年収を上げる方法を元治療家の視点でまとめます。

僕が現場にいた頃、女性の鍼灸師の同僚は「年収が低いから」より「この働き方を結婚・出産のあとも続けられるのか」で悩む人が多かったです。年収は働き方で大きく変わるのに、求人票の額面だけを見て「稼げない」と諦めてしまう女性を何人も見てきました。職場と雇用形態の組み合わせ次第で、現実的に立て直せると感じています。
女性鍼灸師の年収はいくら?|平均年収と男女差の実態
女性鍼灸師の平均年収は約350〜400万円|全体平均との比較
はり師・きゅう師等の区分や各種求人サイトの公開情報をもとにすると、女性鍼灸師の年収はおおよそ350〜400万円が目安です。給与所得者全体の平均年収が約460万円(国税庁 令和5年)であることを踏まえると、全体平均よりやや低い水準です。月額給与は約23〜28万円、賞与は0〜40万円と職場差が大きいのも特徴です。
※ 出典:厚生労働省「令和6年 賃金構造基本統計調査」のはり師・きゅう師等の区分および各種求人・転職支援サイトの公開情報を参考にした全国の目安です。勤務先の規模・地域・雇用形態・歩合の有無により実額は異なります。
この数字は「フルタイム以外も含む全体」をならした目安です。年収の前提は、鍼灸師の年収の現実(平均約353万円)と平均から抜け出す方法を見ると、自分の位置がつかみやすくなります。
男女で年収差が出る主因は「労働時間」|時給換算ではほぼ差がない
「女性鍼灸師は男性より年収が低い」と語られますが、その差の主因は労働時間の違いです。出産・育児期に時短やパートを選ぶ女性が多いためです。
逆に言えば、1時間あたりの単価(時給換算)で見ると男女の差は小さいのが実態です。年収は「額面の総額」と「時給ベースの単価」を分けて考えると選択肢が見えやすくなります。
【働き方別】女性鍼灸師の年収と特徴を比較

女性鍼灸師の年収は、雇用形態と勤務先のタイプで大きく変わります。

| 働き方 | 想定年収・時給の目安 | メリット | 女性が働きやすいポイント |
|---|---|---|---|
| 正社員(鍼灸院・整骨院) | 約300〜400万円 | 社会保険・安定収入・キャリア形成 | 賞与昇給は職場次第だが、基盤を作りやすい |
| パート・アルバイト | 時給約1,100〜1,800円(年収200〜300万円目安) | 勤務時間を選べる・残業が少ない | 育児中でもシフトを家庭に合わせやすい |
| 美容鍼灸サロン | 約330〜450万円+歩合 | 指名歩合で収入を伸ばせる・女性需要が高い | 女性スタッフが多く時短やシフト相談がしやすい |
| 訪問鍼灸・機能訓練指導員 | 約330〜450万円 | 直行直帰・1件ごとに予定を組める | 勤務時間を調整しやすく体力負担が比較的軽い |
| 独立・開業 | 約300万円〜青天井 | 上限がなく働き方を自分で決められる | 収入は不安定で軌道に乗るまで時間がかかる |
※ 年収・時給は厚生労働省「令和6年 賃金構造基本統計調査」のはり師・きゅう師等の区分や各種求人サイトの公開情報を参考にした全国の目安であり、勤務先の規模・地域・雇用形態・歩合の有無により実額は異なります。

同じ職場にいた女性鍼灸師は、正社員として基本給20万円ほどで賞与が年1回あるかないかという条件でした。一方、結婚後に美容鍼灸サロンへ移った先輩は、指名がつくようになってから歩合で月3〜4万円が上乗せされ、時短勤務でも年収380万円前後を確保していました。同じ国家資格でも、働き方を変えるだけで年収が数十万円単位で動くのを間近で見てきました。
正社員(鍼灸院・整骨院)|約300〜400万円・賞与や昇給は職場次第
正社員は社会保険や安定収入が得られ、キャリア形成に向いています。年収は約300〜400万円が中心で、賞与・昇給の有無は職場差が大きいのが特徴です。
パート・アルバイト|時給1,100〜1,800円で家庭と両立しやすい
パート・アルバイトは時給1,100〜1,800円程度で、勤務時間を選べるのが強みです。年収は200〜300万円が目安と総額は下がりますが、育児中でもシフトを合わせやすく、ブランクを作らず資格を活かし続けられます。
美容鍼灸サロン|指名・歩合で年収を伸ばしやすい
美容鍼灸サロンは女性需要が高く、指名や歩合で年収を伸ばしやすい分野です。技術と接客で評価されれば時短勤務でも年収400万円台を目指せます。女性スタッフが多く、時短の相談がしやすいのも利点です。
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訪問鍼灸・機能訓練指導員|直行直帰で勤務時間を調整しやすい
訪問鍼灸や介護施設の機能訓練指導員は、直行直帰や1件ごとの調整がしやすい働き方です。年収は約330〜450万円が目安で体力負担も軽く、高齢化で需要も増えています。
独立・開業|年収は青天井だが収入は不安定
独立・開業は年収の上限がなく、働き方を自分で決められます。ただし軌道に乗るまでは収入が不安定で、資金や集客の負担も大きく、まず勤務で経験を積んでから検討するのが現実的です。働き方の幅は、鍼灸師の転職先おすすめ7選(美容・介護・スポーツ)を見ると整理できます。
結婚・出産後も鍼灸師を続けられる?|ライフイベントと働き方

女性鍼灸師にとって、年収以上に重要なのが「結婚・出産後も続けられるか」です。ここを設計できているかで、長期的な年収の伸びが変わります。


産休・育休の実績がある整形外科のリハビリ部門に移った女性鍼灸師は、復帰後に1日6時間の時短から始めて、子どもが大きくなるにつれてフルタイムに戻し、年収を330万円から420万円まで段階的に戻していきました。「辞めずに済む働き方を先に選べたのが大きかった」と話していて、年収以上に“続けられる設計”が効いていたのが印象的です。
産休・育休の「取得実績」がある職場の見極め方
求人票に「産休・育休あり」とあっても、制度があることと、実際に取得・復帰した人がいることは別です。面接で「直近で取得・復帰した方は何人いますか」と聞き、即答できる職場は復帰後の働き方にも理解があります。
ブランクから復帰しやすい働き方・職場の選び方
ブランクが空いても復帰しやすいのはパートや訪問・機能訓練など勤務時間を調整しやすい働き方です。短時間で再開し、慣れてから勤務を増やせば無理なく年収を戻せます。女性スタッフやママ鍼灸師が在籍する職場なら、なお復帰しやすくなります。
女性鍼灸師が年収を上げる5つの方法
女性鍼灸師が年収を上げる現実的な方法は、次の5つです。
- 美容鍼灸など単価の高い分野で指名を増やす
- 賞与・昇給制度が整った職場へ転職する
- 訪問・自費メニューで歩合を伸ばす
- あん摩マッサージ指圧師などのダブルライセンスで施術の幅を広げる
- 時短中も評価される評価制度のある職場を選ぶ
なかでも効果が大きい上の3つを掘り下げます。給料が伸び悩む理由は、鍼灸師の給料が上がらない理由と収入アップ策を確認するで対策を立てられます。
美容鍼灸など単価の高い分野で指名を増やす
美容鍼灸は単価が高く、指名がつくほど歩合で年収が伸びます。カウンセリングやリピート提案ができると、固定給に月3〜5万円の歩合が上乗せされるケースもあります。
賞与・昇給制度が整った職場へ転職する
同じ正社員でも、賞与や昇給の仕組みが整った職場へ移るだけで年収のベースが変わります。転職は最も即効性のある年収アップ策です。「賞与あり」が実際に支給されているかを確認して選ぶと、入社後のギャップを避けられます。
訪問・自費メニューで歩合を伸ばす
訪問鍼灸や自費メニューは、件数や売上に応じた歩合が設定された職場が多く、働いた分が年収に反映されやすい分野です。自費メニューを提案できれば、時短勤務でも収入を確保しやすくなります。
女性鍼灸師が働き方・年収で職場を選ぶときのチェックポイント
年収と働きやすさを両立させるには、応募前の見極めが欠かせません。下のリストを求人ごとに当てはめてみてください。
| チェック項目 | 確認方法 | 見極めのポイント |
|---|---|---|
| 給与の内訳(基本給・歩合・賞与) | 求人票と面接で内訳を分解して確認 | 「月給25万円」が基本給か歩合込みか、賞与の支給実績があるか |
| 産休・育休の取得実績 | 過去に取得・復帰した人数を面接で質問 | 「制度あり」ではなく直近の取得・復帰実績を聞く |
| 時短勤務・シフトの柔軟性 | 時短の対象条件と利用実績を確認 | 子の年齢制限や時短中の給与の扱いを具体的に確認 |
| 歩合・指名インセンティブの仕組み | 歩合の率と発生条件を確認 | 美容鍼灸など指名で年収を伸ばせる余地があるか |
| 女性スタッフ・ロールモデルの有無 | 在籍する女性スタッフ数と勤続年数を確認 | 結婚・出産後も働き続けている先輩が実在するか |
給与の内訳(基本給・歩合・賞与)を求人票で確認する
「月給25万円」でも、内訳が基本給だけか歩合や固定残業代込みかで手取りは変わります。賞与も「あり」だけの場合は、過去の支給実績や月数を確認すると見込みがぶれません。
産休・育休・時短の取得実績を面接で具体的に聞く
長く働きたいなら、制度の有無より実際に使われているかが重要です。「直近で時短勤務をしている方はいますか」と質問し、即答できる職場を選ぶと安心です。求人探しは好条件の鍼灸師求人の探し方(求人は少ない?)を確認すると効率よく候補を絞れます。
よくある質問(FAQ)
女性鍼灸師は出産後も同じ年収で働けますか?
出産直後に時短やパートを選ぶと、一時的に総額は下がります。ただし時給ベースの単価は変わらないため、子どもの成長に合わせて勤務時間を戻せば年収も段階的に回復します。産休・育休の実績がある職場を選ぶのが近道です。
パートと正社員、女性鍼灸師にはどちらがおすすめですか?
ライフプラン次第です。安定収入や社会保険、キャリア形成を重視するなら正社員、家庭との両立を最優先するならパートが向いています。育児期はパート、落ち着いたら正社員に戻す選び方も現実的です。
美容鍼灸は女性鍼灸師の年収アップに効果がありますか?
効果が期待できます。美容鍼灸は単価が高く、指名や歩合で収入を伸ばしやすい分野です。ただし指名がつくまで時間がかかるため、固定給とのバランスを確認して選びましょう。
まとめ|女性鍼灸師の年収は「働き方の選択」で大きく変わる
女性鍼灸師の平均年収は約350〜400万円が目安ですが、これは全体をならした数字です。正社員・パート・美容鍼灸・訪問・独立という選び方で、年収も働きやすさも大きく変わります。男女差の主因は労働時間で、時給換算では差は小さいのが実態でした。
年収を上げたいなら、辞める前に在職中から情報を集め、求人票の内訳や産休・育休の取得実績を面接で確認することから始めてください。失敗しない鍼灸師向け転職エージェントの選び方を見るも参考になります。
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女性鍼灸師の年収で大事なのは、いまの額面だけで判断しないことです。求人票の「賞与あり」「産休育休あり」が、実際に支給・取得されているかは別の話。面接で内訳や取得実績を具体的に聞ける人ほど、入ってからのギャップが少ないです。辞める前に、在職中から自分のライフプランに合う働き方を比べてみてください。


