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整骨院スタッフの手取り月収の現実|残業代・歩合の実態
整骨院の手取り月収がいくらなのか、就職や転職を考えているなら一度はじっくり確かめたいところです。額面との差に加え、歩合制と固定給の違いや残業代の実態まで、知っておかないと後悔する情報がたくさんあります。この記事では、整骨院スタッフの手取り月収の現実を、具体的な数値と職場別の違いを交えながら解説します。
※本記事の賃金データは、厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査(2026年3月公表)」をもとにしています。柔道整復師は同調査では「その他の保健医療従事者」区分(臨床工学技士・マッサージ師・はりきゅう師・柔道整復師を含む)に分類されます(出典:厚生労働省 賃金構造基本統計調査 新職種区分案 職種一覧)。
整骨院の手取り月収の目安
整骨院スタッフの給与水準は、経営形態や規模によって大きく異なります。額面の数字だけを見て入社を決めてしまうと、手取りが想定より少なくてがっかりすることも少なくありません。まずは月給から手取りへの計算の仕組みと、職場ごとの差を押さえておきましょう。
額面と手取りの計算方法
月給(額面)から実際に手元に残る手取り額を計算するには、社会保険料と所得税・住民税を差し引く必要があります。社会保険料(健康保険・厚生年金・雇用保険)の本人負担は月給の約14.5〜15.5%が目安です(令和7年度・協会けんぽ加入の場合)。所得税と住民税を合わせると月給の約5〜9%程度が引かれるため、手取りは一般的に額面の75〜80%が目安です(社会保険料・所得税・住民税を差し引いた試算による。協会けんぽ・日本年金機構)。
たとえば月給28万円の場合、手取りは21〜22万円前後になるケースが多いです。20〜24歳の実績平均は約25.1万円(令和7年賃金構造基本統計調査)で、「柔道整復師の新卒の年収・初任給」の記事でも詳しく触れています。社会保険加入の有無によって計算式が変わるため、求人票を見る際は月給だけでなく待遇欄もあわせて確認することが欠かせません。
勤務先による手取りの差
整骨院の経営形態や規模によって、月給の水準も手取りの計算方法も大きく異なります。大手チェーンは福利厚生が整っている一方、小規模な院では給与体系が院長の裁量に左右されやすい面もあります。同じ「整骨院スタッフ」でも、職場を変えるだけで手取りに数万円の開きが出ることを覚えておいてください。
| 勤務先タイプ | 月給(額面)目安 | 手取り目安 |
|---|---|---|
| 大手チェーン院 | 約34万円 | 約26〜27万円 |
| 中規模法人院 | 約31.8万円 | 約24〜25万円 |
| 個人院(10〜99人規模) | 約29.3万円 | 約22〜23万円 |
※上表の数値は令和7年賃金構造基本統計調査「その他の保健医療従事者」企業規模別データ(e-Stat)をもとにした目安です。地域・経験年数・歩合制の有無によって変動します。なお5〜9人規模の実績値(355.3千円)は平均年齢46.7歳・勤続14.5年の長期勤続層が中心であるため、上表には採用していません。
歩合制と固定給の手取り比較
整骨院の給与体系には固定給と歩合制の2種類があり、どちらを選ぶかによって手取りの水準も変動幅も大きく変わります。自分の働き方のスタイルや目標収入に合わせて選ぶことが、長く働き続けるための鍵です。
歩合制の仕組みと計算式の実例
歩合制の整骨院では、担当した患者数や施術売上に応じて給与が上乗せされます。典型的な計算式は「基本給+歩合給(施術売上の○%)」という形をとります。
たとえば基本給18万円+施術売上の10%という設定の場合、月の施術売上が80万円あれば歩合が8万円つき、月給合計は26万円になります。令和7年賃金構造基本統計調査による同業種の全区分最高値は、1,000人以上規模・45〜49歳で43.1万円です(e-Stat)。一方、患者数が伸びない月は基本給水準に近い収入になるため、収入の安定性が固定給より低い点はあらかじめ頭に入れておきましょう。
固定給・歩合制それぞれの手取り上限の目安
固定給では、月給は勤続年数や役職に連動して上がります。管理職・院長クラスでも月給は約35〜43万円前後(令和7年賃金構造基本統計調査)で、手取りは約27〜34万円程度が目安です。
| 給与タイプ | 手取りの安定性 | 手取りの上限目安 |
|---|---|---|
| 固定給 | 高い(毎月安定) | 約27〜34万円 |
※歩合制および固定給+歩合制の手取り上限は、担当患者数・院の集客力・歩合率の組み合わせによって個人差が大きく、公的統計では一律に把握されていません。歩合制を検討する際は、面接時に計算式・患者数の目安・基本給水準を具体的に確認することをおすすめします。
残業代と社会保険による手取り格差
整骨院の現場では、残業代や社会保険の扱いが職場によってバラバラです。この2点の差は、手取りに月数万円単位の影響を与えることがあります。求人票に書かれていない部分をどう見抜くかが、職場選びで欠かせない視点です。
みなし残業・固定残業代の実態
整骨院の求人票に「固定残業代〇〇時間分含む」という記載をよく見かけます。この固定残業代の仕組みは、月給のうち一定時間分の残業代があらかじめ含まれているというものです(出典:厚生労働省 固定残業代を賃金に含める場合は、適切な表示をお願いします)。実際の残業時間が固定分を超えない限り追加支払いはなく、時間内で収まれば余計にもらえることもありません。
厚生労働省の指針では、固定残業代制を採用する院は求人票に①固定残業代を除いた基本給の額、②固定残業代に関する労働時間数と計算方法、③固定残業時間を超える時間外労働・休日労働・深夜労働に対して割増賃金を追加で支払う旨の3点を明示することが求められています。超過分を支払わないケースは労働基準法に反する可能性があるため、面接時に「固定残業時間を超えた場合の扱い」を明確に確認しておきましょう。
社会保険加入の有無による手取りの差
社会保険(健康保険・厚生年金)に加入しているかどうかで、手取り額は月数万円単位で変わります。社会保険に加入していない場合、国民健康保険と国民年金を自分で全額負担するため、手取りが思ったより少なくなることがあります。
法人格を持つ整骨院は社会保険加入が義務です(日本年金機構 新規適用の手続き)。個人事業主が開業している院でも、常時5人以上を使用する場合は加入が義務となります(医療事業は強制適用16業種の1つ)。常時5人未満の個人院では未加入のケースもあります。月給が高く見えても社会保険未加入の院の場合、実質的な手取りが加入院より低くなることも珍しくありません。求人票で「社会保険完備」の記載を確認するのは、手取りを守るうえで外せないチェックポイントです。
整骨院の手取りをキャリアで上げる方法
整骨院での収入を上げるには、経験を積んで役職に就くか、資格を追加取得して専門性を高めるかの2つの道があります。どちらのルートでも、長期視点でのキャリア設計が手取りアップにつながります。
管理職・院長職での手取りの目安
スタッフから管理職、院長へとキャリアアップすると、月給は大きく変わります。令和7年賃金構造基本統計調査では、同業種の45〜49歳の月給平均は約36.9万円、1,000人以上規模では約43.1万円となっています(e-Stat)。ただしオーナー院長と雇われ院長では収入構造がまったく異なる点を覚えておいてください。
雇われ院長の場合は固定月給+インセンティブが多く、オーナー院長は院の経営状況に収入が左右されます。両者の収入差については「整骨院オーナーと雇われ院長の年収差」で詳しく解説しています。管理職や院長を目指す場合は、施術技術の向上だけでなく経営知識の習得も並行して進めることが手取りの安定につながります。
ダブルライセンス取得後の手取り変化
柔道整復師に加えて鍼灸師の資格を取得すると、施術メニューの幅が広がり、歩合収入の底上げも見込めるケースがあります。資格手当を設定している院もあり、単価の高い自費施術に対応できる点もメリットです。
ダブルライセンス取得には最短3年の学習期間と、学費優遇制度の適用で約180万円・制度なしでは約300〜390万円の学費が必要です(近畿医療専門学校 Wライセンス制度参照)。転職市場でも複数資格の保有者は評価を得やすく、条件交渉の幅が広がります。
手取りから見た整骨院の職場選びのポイント
手取りを重視して職場を選ぶには、月給の額面だけでなく、実質的な時給や諸条件をセットで比較することが肝心です。良い条件の院は求人票にすべてを書いているわけではないため、選び方のコツを知っておくと役立ちます。
職場タイプ別の実質時給の目安
月給が同じでも、実働時間が違えば実質時給は大きく変わります。整骨院は開院時間が長い分、残業になりやすい構造です。以下の目安を参考に、求人票の情報と照らし合わせてみてください。
| 職場タイプ | 月手取り目安 | 実働時間目安 | 実質時給目安 |
|---|---|---|---|
| 大手チェーン院 | 約26〜27万円 | 約168時間 | 約1,550〜1,600円 |
| 個人院(固定給) | 約22〜23万円 | 約169時間 | 約1,300〜1,360円 |
※上表の数値は令和7年賃金構造基本統計調査(e-Stat)をもとにした目安です。地域・経験年数によって異なります。
手取りを重視した転職先の選び方
手取りを上げたい場合は「社会保険完備」「残業代別途支給」「固定残業時間の上限が明示されている」の3点を求人票で確認するところから始めましょう。この3点が揃っている院は、手取りが計算しやすく収入の見通しが立てやすいです。
また、口コミサイトや転職エージェントを通じて、実際に働いていたスタッフの声を収集することも有効です。求人票には書かれていない実態(残業の多さ・給与改定の頻度・歩合のルール変更リスクなど)を事前につかめると、入職後のギャップを減らせます。柔道整復師専門の求人情報については「柔道整復師の求人・転職サイト比較」もあわせて参照してください。
整骨院の手取りに関するよくある質問
手取りと額面の比率
整骨院スタッフの手取りは、額面の75〜80%が目安です(社会保険料・所得税・住民税を差し引いた試算による)。月給28万円なら手取りは21〜22万円前後になるケースが多いです。社会保険に加入している院では厚生年金・健康保険の折半負担があるため、手取りは低くなりやすい反面、将来の年金受給額や保険の保障水準は上がります。社会保険未加入の院は一見手取りが多く感じる場合もありますが、自己負担が増える点を忘れずに計算しておきましょう。
歩合制での収入の目安
歩合制の整骨院では、担当患者数や施術売上によって収入が変動します。令和7年賃金構造基本統計調査による同業種の全区分最高値は、1,000人以上規模・45〜49歳で43.1万円です(e-Stat)。歩合率が高くても基本給が著しく低い場合は、繁忙期以外の収入が不安定になるリスクもあります。どの程度の患者数を担当できれば目標収入に届くか、面接時に具体的な数字で確認しておきましょう。
個人院と法人院の手取りの違い
法人院(株式会社・一般社団法人等が運営する院)は社会保険加入が義務付けられており、給与体系も整備されているケースが多いです。個人事業主が開業している院でも、常時5人以上を使用する場合は社会保険加入が義務です(日本年金機構)。常時5人未満の院では未加入のケースもあり、月給が同額でも手取りの実質的な価値が変わります。また個人院は院長の裁量で給与ルールが変わりやすいため、雇用条件の変更リスクも考慮に入れておくとよいでしょう。整骨院の経営状況全体については「整骨院の倒産率・廃業率」も参考になります。
残業代が支払われないケースの実態
整骨院の求人票に「固定残業代〇〇時間分含む」と記載がある場合、厚生労働省の指針では①固定残業代を除いた基本給の額、②固定残業代に関する労働時間数と計算方法、③固定残業時間を超える時間外労働に対して割増賃金を追加支給する旨の3点を求人票に明示することが求められています(厚生労働省)。超過分を支払わないケースは労働基準法に反する可能性があります。入職前に書面で確認することが、手取りの目減りを防ぐうえで外せない対応です。疑問点は採用担当者だけでなく、面接時に実際に働くスタッフの話を聞ける機会を設けることも一つの手です。
手取り重視の転職先選びの基準
手取りを重視して転職先を選ぶ際は、①社会保険完備かどうか、②固定残業時間の上限と超過時の取り扱い、③歩合制の場合の計算ルールの透明性、④昇給・資格手当の実績という4点を軸に比較することをおすすめします。給与の交渉が苦手な方は、治療家専門の転職エージェントを活用すると条件交渉をプロに任せられます。エージェントの口コミ情報は「国試黒本 治療家エージェントの評判・口コミ」で確認できるので、ぜひ参考にしてください。
まとめ:整骨院の手取り月収と職場選びの要点
整骨院の手取り月収は、勤務先の制度次第で同じ額面でも数万円単位の差が生じます。社会保険の加入有無と残業代の扱いは入職前に必ず確認が欠かせません。条件交渉に不安がある方は、国試黒本 治療家エージェントに無料登録するから柔道整復師・鍼灸師専門のプロに相談してみてください。![]()


